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ぴよぴよ

ぴよぴよ―水上悟志短編集Vol.2

著者:水上 悟志
販売元:少年画報社
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自分はやっぱり漫画が大好き。
漫画って面白いよね、やっぱ。

っていう気持ちを再確認させてくれる非常に出来のよい、短編集でした。惑星のさみだれを連載中の水上悟志の短編集第二弾。

どの話も設定に関しては奇抜なものばかりですが、作者が伝えたいもの、ストーリーの流れはとてもシンプル。なので、読み手は登場人物に感情移入しやすく、そのセリフもなんだかジーンとくるものが多いです。もちろんしっかり笑えるところは笑わせてくれるし、ちょっとほくそ笑みたくなるような伏線の張り方も心憎い。

というわけで個人的にはかなりオススメな短編集です。読み終わった後に少し頑張ってみようという気持ちにさせてくれますよ。
以下、各話感想~

ぴよぴよ
3話構成。ある日鶏にならないひよこを娘が買って来た。3年後、ひよこは鶏にはならなかったがそのまま巨大化。めったに家に帰らない母親がいるものの、家事手伝いができる巨大ひよこ、自称真面目がとりえだけの父親、そんな父親の娘であるすずめ。今日も烏丸家は平穏です。
ってな感じのお話。水上さんが描く巨大生物はどうにもかわいく笑えます。感情を読みとれないあの目が素敵。話が進むたびに数年後の世界となり、烏丸家の半生が描かれているため、父親に一番ジーンときます。短い話でひよこと父親、娘との家族の絆がはっきる伝わるのが素晴らしい。もちろん笑えるとこは笑えます。
今回の短編ではこれが一番好き。

魔界斬妖剣・ドキドキ地獄変
いつも兜を被ってる女の子と平凡な男との恋話。
バカップル爆誕。
ブルマが絶滅した世界。

がんばってちゃんとやめよーぜ
自分は脇役と思い悩む男の話。
自分の相反する二つの気持ちをキャラクター化。
3人?の会話が絶妙。

えらぶみち
2月14日を繰り返す男の話。
正直これを読むとこの作者に世にも奇妙な物語の脚本を一本書いて欲しいなぁと思わずにはいられません。でも、同じ日を繰り返すネタは既に使われていましたね。
この話の男のセリフが本巻で一番ぐっときました。

サンダーガールと百鬼町
28歳処女の話。
人外が多い百鬼町に住む、退魔師一族のサンダーガールきららちゃん。自分に才能はあんまりなくても好きな町のために今日も頑張ります。

風穴頭と百鬼町
百鬼町に逃げ込んできた顔に穴があいた人外の物語。ラストのオチが非常に好き。この百鬼町シリーズは連載して欲しい。この話がぴよぴよの次に好き。

・WEBコミリンク
ろくでなしの詩さんいけとこ節分記念漫画
豆を食うのは我が家も年の数だけです。

・サンクリ新刊
舞子海岸迄五分さんサンクリ新刊とらドラ!本
とらドラ本ですか!これは楽しみです。

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