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四畳半神話大系

四畳半神話大系 四畳半神話大系

著者:森見 登美彦
販売元:太田出版
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【8.5/10】

・あらすじ
三回生となった現在、今までの2年間を鑑みるに
私の大学生活は全く以って不毛であったという他無い。
およそ人として高めるべきでないとこを高め、人として高めるべきとこをひたすら放逐し、恋も、勉学も、体を鍛えることすらせず漫然と日々を過ごしていたことは唾棄すべき過去としか言いようが無い。
かような現状を作り出した責任者よ、直ちに出頭せよ。
事情を知らぬ者は、それはお前だというであろう。
しかし、否、断じて否である。今の私を作り出したA級戦犯は小津という男であり、あの男と出会わず、入学当初あの××にさえ入らなければ私のキャンパスライフは薔薇色に染め上げられていたに違いないのだ。

・パラレル駄目ワールド
本作は、無益な2年を過ごした駄目大学生が、その原因を小津という男と出会ったこと、映画サークル「みそぎ」に入ってしまったことであると嘆きつつも、取り返しのつかないその後の彼の大学生活を描くものである。しかし、彼が入学当初他の団体に入っていれば薔薇色のキャンパスライフを送れると後悔していた他の選択肢は、パラレルワールドの主人公が体験をしており、まぁ結局のところそう大差はないですよ、というお話。
彼が入ろうとしていた、団体は映画サークル「みそぎ」、ソフトボールサークル「ほんわか」、「弟子求ム」というビラを見ての弟子入り、秘密機関「福猫飯店」であり、物語は4編構成となってます。

・古風にして軽快、ユーモラス溢れた文章が最高です
この独特な文章がまさにこの作者の魅力であるわけですが、今回も大いに楽しめました。ところで、森見作品の主人公は駄目大学生が、ひたすら痛々しい行動、思考をとるくせに、全く動じないどころか、むしろ痛々しさがなくなることは己のアイデンティティの危機といわんばかりに突っ張る生き様が魅力?なのです。その生き方にはもはやある種神々しさすら醸し出しておるのですが、じゃあお前は成り代わりたいのか?と問われればごめんなさいというほかありません。が、そんな連中を愛しくてやまない自分がいるのもまた確かなわけで、毎回似たような主人公が登場しても毎回楽しめてしまうのはもう呪いのたぐいです。そしてこんな連中ばかり活躍する物語なのに、読後感は大変清清しいのがすごい。

・重要キーワード
猫ラーメン、もちぐま、亀の子束子、自虐的代理代理戦争、香織さん誘拐、コロッセオ。

・つながる設定
夜は短し歩けよ乙女と世界観を共有しており、自称天狗の樋口氏や、酔うと人の顔を舐める羽貫さんが登場。他にも走れメロスに登場してくる団体もあり、他作品を読んでるとついついにやりとしてしまいます。

・というわけで、
大変面白かった。この人の文章は一読の価値有りです。最初の1Pを立ち読みして、気に入れば買って損はないかと思われます。

・うたわれるものリンク
channelQさんうたわれ暑中お見舞い絵
うわぁい!エルルゥの肌の色がすげぇ艶かしいィー

影の宴さん素直になれないクーヤ
クーヤは素直じゃないけど素直じゃないのがバレバレなとこがかわいいのです

くるぐる。さん描き散らし版にエルルゥ&アルルゥ
横向きのエルルゥの表情がなんかかわいいー
ハクオロ視点の絵なのかなぁ~

・WEBコミリンク
ろくでなしの詩さん月姫落書き漫画
ちょっ!?結局どうなのさー!?使用しているネタを見る限りぎりぎりの所で、ミ○ーが間に合わせてくれたと信じてる。

舞子海岸迄五分さんかにしの漫画
生き残るのには堕ちることもいとわないのがヒロインというものw

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コメント

初めまして。
TBさせていただきました。
森見さん独特の文章がここでも心地よかったです。
最後の4話が特に秀逸でした。

投稿: す~さん | 2007年8月15日 (水) 12時04分

す~さん、初めまして。
TBありがとうございます。
森見氏の独特な文章は確かに心地よいですよね。
>最後の4話が特に秀逸でした。
突飛にも感じさせかねないお話でしたが、前3話に4話の展開を匂わせる伏線をちらほら出していたせいか(コインランドリーでの描写等)そういうことを感じさせず、オチとして上手い話に仕上がっていたのは流石登美彦氏!といった所です。

投稿: ツキノモリ | 2007年8月16日 (木) 00時24分

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4編からなる物語。 第1話を読んだ後、第2話を読み出すと、 「???」これって? 思わず何かの間違い?と思うほどでした。 その先を読むと分かりましたが・・・。 ある大学生が選んだとあるサークル。 4つ... [続きを読む]

受信: 2007年8月15日 (水) 12時15分

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