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有頂天家族

有頂天家族 有頂天家族

著者:森見 登美彦
販売元:幻冬舎
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【9/10】

・あらすじ
世の中は、人間と狸と天狗により廻っている。
かくいう私は狸であり、その車輪から逃れるすべはなし。
だが待て、しばし。
私はいわゆる狸であるが、ただ一介の狸であることを潔しとせず、天狗に遠く憧れて、人間をまねるのも大好きだ。したがって我が日常は目まぐるしく、退屈しているひまがない。
そして私は車輪を眺めるのが大好きなのである。

・かくも毛深き家族愛!
本作は京の町を舞台に、名門狸の駄目三男を中心に、堅物な長男、引きこもりの次男、化ける才能が駄目駄目な四男に、子供らに海より深い愛情を注ぐ母ら下鴨家族の絆を描く物語である。
この家族には傑物であった父が狸鍋にされて逝去するという大変痛ましい過去があるのですが、それが物語の一つの大きな核になっていて、始めは狸達や天狗、人間らのやり取りに笑っていたのですが、次第に家族の抱える心の傷がわかってくると泣けるは、後半の事件発生以後の展開にはハラハラドキドキするは、親父の生前のエピソードを聞いてしんみりするはでもう下鴨家族に感情移入しまくりです。
特に次男がやべぇ。
主人公である三男が貫き通した狸としての生き様・矜持にもジーンときた。
ラストのあの人物(狸)の顛末には納得いかない人もいるかと思います。
納得いく結末を彼らの手を汚さすに用意することも可能でしょう。
それでもそうしてしまうと矢三郎の矜持からも無粋といわざるをえないのであの終わり方でベスト
だと思います。

・登場人物紹介
作者の方がやってくれているのでこちらを見ていただけた方が良いのですが、自分も書きたいので以下紹介。

下鴨矢三郎(主人公)
下鴨家三男。
面白く生きるがモットーで阿呆な狸。飄々とした性格。
化ける才能は中々。人間の弁天さんが初恋。結果は玉砕。

下鴨矢一郎
下鴨家長男。
父の跡を継ごうと必死に頑張るも役に立たない弟達に嘆く毎日。
喧嘩は結構強いが緊急事態になるとパニクル。性格は生真面目。

下鴨矢次郎
下鴨家次男。
井戸の中の蛙になって絶賛引きこもり中。性格はめんどくさがり。
狸時代は誰にも気にも留められていなかったが、現在は迷える狸や天狗が井戸に向かって悩み事を呟きにくる名スポットと化しているとかなんとか。

下鴨矢四郎
下鴨家四男。
化ける才能がてんでなく、びっくりするとすぐに変身が解けてしまう。
性格はちょっと気弱。でも頑張り屋さん。
「兄ちゃん、珈琲も牛乳も美味しくないのに、珈琲牛乳はなぜおいしいの?」
という萌え台詞を吐いた。


狸四兄弟の母。
誰にも分からぬ確信をもって息子達は立派な狸であると信じている。
心底頭に来た相手には「クタバレ」といい、身内に心底頭にきたときは小川に落とす。
実は雷が嫌いでそこが大変かわいらしい。
雷が鳴ると兄弟全員母の下に駆けつけるあたり家族の絆の強さが垣間見れます。

(下鴨総一郎)
狸四兄弟の父。
偉大な父。狸の傑物でリーダー。超器大きいです。
が、無念狸鍋にされて逝去されました。

赤玉先生(如意ヶ嶽薬師坊)
かつては力ある天狗であったが、今は縄張りも奪われ絶賛落ちぶれ中。
昔、攫ってきた人間(弁天)にいまも恋心を抱く。
狸達の先生。とにかく威張り散らす気難しい爺さん。

弁天(鈴木聡美)
未成年者略取の被害者でありながら当の加害者から魔道の道を教わり天狗として花開く。その後赤玉先生を失墜させ京の町を我が物顔で飛ぶことに。
「食べちゃいたいほど好きだもの」を有限実行する恐ろしい女で、金曜倶楽部の一員。
センチメンタルな一面もある。矢三郎が行方不明になった場合、第一の容疑者になる人物。ヤンデレ。

海星
下鴨家と犬猿の仲な夷川家の長女。
矢三郎の元婚約者。ツンデレ
婚約解消後も付き纏い、矢三郎には姿を決して見せないが、どこからともなく罵声を浴びせ続ける。

金閣&銀閣
海星の双子の兄。アホ。

夷川早雲
海星達の父親。総一郎の弟でもある。
偽電気ブランを作って儲けている。

金曜倶楽部
7人のメンバーからなる倶楽部で年末に狸鍋を食するのが恒例行事。

寿老人
金曜倶楽部の一員。たぶん李白さん。

・というわけで、
大変面白かった。今まで駆使してきたユーモラスな文章を生かしつつも、これまでとは違う家族ものという新しいテーマが大ヒット。
既に続編が決まってるらしく非常に楽しみ。

・WEBコミリンク
ろくでなしの詩さんオリジナルその他に「よねもり」
またシュールなやり取りだなぁw

・イラストリンク
Cherry Berry Strawberryさん憩いの夜
仲睦まじきパジャマパーティですね。

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受信: 2007年10月11日 (木) 01時50分

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