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Fate/Zero 煉獄の炎

Fatezero ・著者 虚淵玄



【9.5/10】

あ~凄かった。虚淵玄は怪物か…

本を読んで泣いたり、笑ったりというのは割とあることかもしれませんが、
鳥肌が立つっていうのはそうあるもんじゃない。

もう本当に登場人物の動機付けが巧みすぎる。
心の在り様の描き方がどうにもこうにも筆舌に尽くしがたいものがありますよ。
また伏線の破壊力が半端じゃなかった。
どこまでもカッコイイ漢はかっこよく、どこまでも救いのない者は救いようの無く、陰陽問わず誰もが鮮烈すぎた。

それに自分の望みと裏腹な結末を迎えるやり口が本当に秀逸。誰ということではなく、そこかしこに転がる悲劇、喜劇、皮肉の嵐には脱帽ものです。

間違った救済を求め続けた王様、自身の中身を悟った求道者、磨耗しきった正義の味方、独り善がりに終った道化、結局のところ殆どの人間が不幸な結末を迎えたわけですが、叶えられなかったからこそ、不幸な結末に終ってしまったからこそ、残された者への意志の継承には身震いするものがありますね。本編のFateをプレイした人間には十年後を知っていればこそのものもありました。

きのこ氏のあとがきのように読者の多くが同じ気持ちになったと思います。

以下はネタバレなんで反転

・衛宮切嗣
まず正義の味方としての彼の過去話が凄すぎ。身内も他人も一人の人間として公平に扱う正義の味方の歪さが描かれる一方、結局は一人の人間、シャーレイの犠牲を無意味にしたくはなかったのかなということが根底にあると思えました。hollow設定を生かしたアンリマユとの対話では正義の味方を目指し、人類の救済を夢見た人間がこの世全ての悪に相応しいといわれる皮肉には本当に身震いした。
最後の「ああ――安心した」の意味には本当に泣けます。

・セイバー
まるでいいとこなし(笑)
や、彼女が救われるのは十年後なんで今回はこれでよいのだ。

・バーサーカー
正体はランスロット。正直セイバーを苛めるために用意されたキャラなせいか彼本人の描写がどうにもおざなりに感じてしまったような。変身能力とかはさすがにこじつけ感が拭えませんでした。
セイバーとの戦いでライダーの台詞が思い返されるシーンはうまいなぁと感心。

・ライダー
男の子ならこいつを好きにならないはずがない。聖杯問答といい、散り際の台詞といいホント頭を痺れさせるお人です。まぁ、なんだ!あんたかっこよすぎなんだよ!

・ウェイバー
一人の男の成長をしかと見届けました。いやぁ、胸が熱くなったよ。
ウェイバー&ライダー組がいて本当に良かった。君たちがいなかったら本当に暗い話で終ってしまいましたよ。
ドラマCDへの伏線話があったのにはにやり。どこか別の物語で成長したウェイバーをすごい拝みたい。

・ギルガメッシュ
今回はどこまでも絶対君臨の王としての魅力に溢れてました。本編ではあんなにうっかりさんだったのに。ライダー&ウェイバーに対してみせる顔とセイバー&言峰にみせる顔、まさに清濁あわせもつ人間の臨海を越えた混沌っぷりが発揮されてて良かった良かった。Zeroのせいでこのキャラがかなり好きになった気がします。

・間桐雁夜
まるでいいとこなし(泣)
最後の桜とのシーンが作者の根性の悪さを露呈しています(褒め言葉
葵さんとの最後の対話で結局は彼の独り善がりだったということが分かって実に滑稽で実に悲しいものでした。

・言峰
悪逆非道変態神父に開眼。蟲ジジイの台詞には笑った。
外道っぷりに照れてるって(笑) そんな照れ可愛くないよ!

・感想リンク
好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! さん

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