« 2010年5月 | トップページ | 2010年7月 »

スロウハイツの神様 上/下 【8.5/10】

自分に厳しく他人にも厳しい売れっ子脚本家赤羽環は、スロウハイツのオーナー。そこには、優しい世界を描くことにこだわり続ける漫画家の卵狩野、自分の感情、魂を作品に籠められない映画監督志望の正義、正義の彼女で画家志望のすみれ、敏腕編集者ハイパークールの黒木さん、高校時代からの環の親友で漫画家志望の円屋、そしてかつて自身の作品の読者が集団自殺を起こした経緯のある超人気作家チヨダ・コーキが住んでいる。そんな、クリエイター揃いの各々がそれぞれの主義主張をぶつけながらも絆を深めていくいい年こいた、デラ羨ましい青春物語。

我が強く、プライドも高い、仕事はできるが男の趣味は悪い、そんな赤羽環さんの第一印象が最後まで読んでみるとなんと可愛らしく一途で不器用な娘であったことか!本というものに人生を救われた彼女の、作品と作家に対する真摯な想いには、同じ本好きとして共感とどこか救われる気持がありますな。

そして、被害妄想な上に、対人コミュニケーション能力が低そうで、生活力皆無のチヨダ・コーキもといコウちゃんがいかす!最年長だけど良い意味で子供という彼の性質をスロウハイツの住人はある程度は的を射てはいるのだけど、実際のコウちゃんは人の感情に非常に聡く、またその言葉も真実を突いていたっていう点に関しては、みんな若干ずれた評価になってるんだよなぁーその一番の被害者は黒木さんなのが非常に笑える事実です。

既に成功している環という存在といまだ芽が出ない住人達の間で軋轢が生じるのも当然といえば当然なんだけど、本音でぶつかり合うその姿はいいもんですなぁ。環の厳しさはやりすぎにも思えるけど、ある意味本当の意味では優しさと信頼があるのがいい感じ。

最終章で、上巻の最初から細やかに積み重ねられた伏線が一気に明かされる描写にはニヤニヤ転がり読んでしまいました。因みに、住人で一番の腹黒はある意味狩野くんですよね。そして一癖ありそうなのに実際には裏表が一番ない見た目も中身もイケメンな正義には心からの拍手喝采を。

というわけで、非常に楽しめ、読後感がとても晴れやかな気持になれました。登場人物の感情はリアルなのに展開事態はご都合主義的なところも良い感じ。ちょいミステリ仕立てなストーリー展開も飽きさせませんでした。オススメ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

デュラララ!! 8 【7/10】

どーして、こう、このラノベに出てくる方たちは歪んだ愛情もってるやつばっかりなんですかー!というわけで、聖辺ルリにストーカーさんが現れて、しかもそれがダラーズのメンバーらしいとの噂。一方、帝が妙に明るいことに違和感を覚えた杏里は、セルティに相談するが・・・アニメも絶好調デュラララ!!第8巻。

チャットルームには新参者が大量投入。しゃろさんの軽~い感じが好きですな。理想のダラーズを追い求めてだんだんおかしな子になりつつある帝はつまらん奴になってますねー周りが変人だらけのあの池袋では無力で真っ当な常識人こそが輝く個性だったのに。

平和島兄弟の余人には推し量れない感情交流は大変微笑ましいっすな。ついでに後半あの人があんな目にあってしまったことを静雄が知ったらどう反応するのかちょっと興味がある。

澱切の外道っぷりのせいか臨也くんが可愛く見えてしまう。エピローグでなんだかぞろぞろ不穏な方々が集まっていてもいまひとつ危機感を覚えません。

というわけで、帝、杏里、正臣の比重が強いと個人的にはちょいと物足りなさを感じてしまいます。次巻で静雄や遊馬崎の活躍に期待したいところですな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

電波女と青春男 5 【8/10】

水着だ!海だ!夏だ!というわけで、水着回ですよ。もう表紙から、カラー絵、挿絵に到るまでこれでもかと水着絵一杯で大変よろしゅうございました。

たゆんたゆんビキニのリューシさんとエリオがなんだか若干仲睦まじくなっていて和みます。まぁ、それよりも、前川さんとの深夜の酒呑みがええね。青春男の天然発言に照れる前川さんかわゆす。どーせ酒で忘れてしまうだろうとかなり積極的な前川さんが素敵でしたね。つーか浴衣姿がエロイ。

いい年になってもスポーツちゃんばらで楽しめる町内会の爺さん婆さんが眩しすぎるぜ。左右の謎の問いかけからまさかのあいつも再登場で、次巻もどーなるんでせう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

空ろの箱と零のマリア 4 【8/10】

今回は見事なまでにマリアが空気でしたなーということで、王降ろしの国、完結。

終ってみると、また一つ一輝くんがフラグを立てるというなんていうハーレムさ。もげろ。日常に固執する性質から一歩脱却するとともにマリアに対するスタンスがより明確になった一輝くん。ラストの茂木さんに対する仕打ちはゆるせませんな。

最終日まで全員殺し合いをさせずに全編一輝くんが奔走するものかと思っていただけに、あの展開にはやや肩透かし。ツンデレ醍哉の今後と心音の過去が気になります。

事件解決後のほのぼのしさに本当に救われますが、Oの暴露話からまたまた波乱の予感がぷんぷんします。次巻はやや期間を置くとのことで残念ですが、楽しみにまってましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

初恋彗星 【8/10】

一途であることが果たして幸福なんだろうかということを紗雪を見ていると思ってしまう。一途ってのは、悪く言えば視野が狭い、だけど、紗雪の母が紗雪を肯定していたように、やはり報われない恋であっても誰かを確信をもって愛せるということは、やはり愛される以上に幸福なことではなかろうか、とか思うお話でしたな。

それにしてもグレンラガン的エピローグは反則。ああいうことされると無条件で切なくなってしまうじゃないか。物語は非常にヘヴィなものであったけれど、淡々と進むせいか、どことなく全体的にある意味美しさを感じるものでありました。

むーなんか久しぶりに硬派な恋愛ものを読んだナァ。もう一冊作者の本があるみたいなんで、読んでみよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

六百六十円の事情 【7.5/10】

                   カツ丼作れますか?

とある小さなコミュニティの掲示板に書きこまれたその一言に反応したのは4人。毎日駅前でギターをかき鳴らすビートルズネーチャンに、彼女の彼氏が働く食堂のお手伝いをする女子高生の同級生と、その同級生が万引きする書店の息子と、同級生の弟の同級生で家出計画中の少女。彼氏、彼女、それぞれ、働き者もいれば、怠け者もいて、悩み事もある。そんな4組の男女と+αの青春群像物語。

うーん、なんという表紙詐欺。いや、ちゃんと表紙の男女の青春ものなんですけども、やはりメインはおじいちゃんと感じてしまった自分には良い意味で意表を疲れましたね。老成した男性と勝気少女の組み合わせにはほんわかします。

どうにも目的を見出せない万引き男子高校生が働く同級生にときめいてしまう「生きているだけで、恋」が、実に青春すぎて羨ましい。ささいなことで、知り合って、気になる人になって、最終的に処女、童貞と罵り合う関係になれるたーいいもんですなー

というわけで、入間人間さんの青春ものはどうやら自分の好みに合うらしい。見知らぬ又はちょっと見知った他人の数珠繋ぎ的人間関係ってタイプも好みだし。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年5月 | トップページ | 2010年7月 »