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丘ルトロジック 沈丁花桜のカンタータ 【9/10】

風景が大好きな、高校生咲丘は、部活案内の掲示板に「丘研」なるものを見て、まだ見ぬ素敵な丘を探す部活動と思い入部する。しかし、「丘研」は「オカルト研究会」で、そこの代表沈丁花桜は、世界征服を目標に掲げる暴君で・・・

な展開で始まる、ドタバタ青春ものかと思いきや!こりゃー良い感じに騙されましたわ。

始めは、風景に異常にこだわる意外、普通の男の子咲丘が、傍若無人だけど美人な代表や、美少女だけどなんだか眠たそうなエロオヤジ風女子高生江西陀に翻弄されるライトノベルかなーと読んでいたのですが、都市伝説を追う中で、あるいは各登場人物の語る些細な一言から徐々に、彼ら、彼女らの異常性がちらりほらりと垣間見えてくるにしたがい、作品全体の印象がゆっくり侵食されてくる感がたまりません。

しかし、それぞれの異常性がはっきりとしたところで、各登場人物に好感というか、愛着が湧いてくるからあら不思議。特に、江西陀さんはメインヒロイン?であるはずの代表を完全に喰ってますがな。全然、江西陀ルートでいいじゃない。

そんな女性陣もさることながら、意外と多い男性陣もこれまたキャラ立ちがぱねぇもので、前進意外眼中にない出島先輩に、愛すべき友人、通い妻の如く咲丘に手料理を振る舞いにくる見た目美少女中身は善人な清宮、咲丘のみを愛する引篭もりのお兄さん、ヴィラル風マゾい蜂須と、個性的なキャラ揃い。

と、みなさん群青色豊かな中、主人公咲丘くんもその例に漏れず。彼の醜悪な主張がとても胸を打ちましたね。いや、やっぱり江西陀ルートでいいじゃんか。

というわけで、非常にオススメ。スニーカー大賞、「優秀賞」は伊達ではなかった。

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