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ききみみ図鑑

音を【視る】ことができるせいで、音楽が嫌いになった少年が、そばかす少女の音楽に触れることで・・・な話を始め、現代、過去、未来、登場する人物も様々だけれども、共通するのは【音】。というわけで、音に纏わる短編漫画。

これは、しみじみとした面白さ!

上述した、音が視える少年のお話「視える音」は、そばかす少女の素朴な可愛らしさに相反する音楽の激しさに、かつては音楽が好きだった少年が、彼女をきっかけに昔の感動を取り戻す一連の流れが実にえがったですね。思い出と現在をリンクさせる演出にほろりときましたぜ。

他に、お気に入りなのは、閉じ込められた褐色歌姫を長年見つめ続けた少年が救い出す「奪われた歌」、エレベーターに閉じ込めれた刑事と泥棒さんの声だけを介した一時の蜜月を描く「天使の声」、お嬢様高校で、ただ一人ごきげんようの挨拶ができない少女と、生活指導の女性教員との交流を語る「秘密の合言葉」ですね。

中でも、秘密の合言葉は、周りのみんながカタチだけ上品にふるまうごきげんようにしらじらしさを感じて、意地でもできない女の子の青臭さにとても共感できるし、女性教員との秘密を共有することでちょっと変われた温かみある締めが素敵、っつーか、女の子可愛いです、はい。

というわけで、どれも一癖ある短編ばかりで非常にオススメ。絵柄も大変個人的には好みなんで、他の作品にも手を出したいところ。

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