2011年ライトノベルBest10

あけましておめでとうございます。昨日コミケに行かれた方はお疲れ様でした。年をまたいでしまいましたが、2011年のライトノベル年間ベスト10です。

ちなみにシリーズものは、1冊縛りにしています。

第10位 キミとは致命的なズレがある

記憶のなくした主人公。彼は過去の幼女殺人事件の犯人なのか否か?という、こういうサイコサスペンス系のラノベはもっと増えてほしいところです。

第09位 はたらく魔王さま!

ファンタジー世界で勇者に討伐されかけた魔王様が異世界に逃げ込んだら、そこは現代日本。魔力も枯渇し、魔力のない世界でマックのバイトとして働く魔王さまのところへ勇者が追いかけてきて・・・というギャップ系ライトノベル。日本で完全に庶民化した魔王さまですが、勇者やファンタジー世界での所業については結構重い点がある点がよかったですね。

第08位 ブラック・ラグーン (2) 罪深き魔術師の哀歌

今年はかなり注目を浴びた虚淵氏によるノベライズ版ブラックラグーン。今回は、ロットンさんメインのお話で、完全にアレな中身にかかわらず偶然の偶然でロアナプラの皆さんが躍らせれまくってしまうのが非常に楽しい1冊でした。

第07位 コップクラフト3 DRAGNET MIRAGE RELOADED

おっさんと少女のバディものライトノベル第3巻。フルメタが終わっても、寂しさを感じさせない面白さです。ラブコメライトノベルに食傷気味なら是非おすすめ。

第06位 僕は友達が少ない 7巻

友達は少なくても、ハーレムさえあればいいっていうふうにしかもうみえないよ!な第7巻。理科がこれまでの関係を壊しにかかっているので、その進展が非常に気になるところ。今年はアニメ化も果たし、同人も肉一色とブレイクの年でしたね。

第05位 ベン・トー8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円

毎回毎回盤石のセガネタと過去のクラスメイトの思い出話に笑いが止まりません。メインの弁当バトルよりも面白さの比重が常にそっちにあるのはいかがなものかと思いますが、これからもこんな調子でいってほしいですね。

第04位 JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN

ジョジョのノベライズはパープルヘイズといい、乙一のといい、ほんとよくできてるわ。で、今回はあのDIO様の第6部で登場した天国へいくための方法を書き綴った日記のお話。賛否両論のようだったらしいですが、個人的には大満足。西尾維新としての、DIOという人間の掘り下げ解釈が非常に興味深かったです。第3部でなぜDIOが、ホリィさんを人質にとらなかったのかとか、肉の芽を植えるとスタンドが弱くなるとか、意外と部下を評価していたりとか、母親に対する思いから2部、6部へのつなげ方とか、面白かったですな。

第03位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 3巻

ぼっちによるぼっちのためのぼっちライトノベル。とにかく主人公のひねくれ具合が最高に自分の嗜好とマッチしました。いちいち過去エピソードとか、考え方が生々しくて作者の実体験かとおもっちゃうよ!目が腐っている主人公が好きならおすすめ。

第02位 鬼物語

シリーズものは1冊に縛らないと化物語がどんどんはいってしまいます。というわけで、その中から1冊選ぶならこれでしょう。阿良々木さんのロリぱねぇっぷりに忍の過去、それに八九寺Pとの楽しい掛け合い、そして最後のあれ・・・セカンドシーズンはとにかくヒロインを解体するというか、掘り下げていくシリーズでしたね。今年のファイナルシーズンも楽しみです。

第01位 六花の勇者

「戦う司書」シリーズの作者の待望の新シリーズ!世界を滅ぼす魔人を倒すために運命によって選ばれし6人の勇者が集まった!と思いきや7人いて疑心暗鬼の殺し合いが始まるという、ファンタジーものなのにミステリーで、いきなり主人公の窮地っぷりとか、まさかの犯人とまさかのオチとか、ほんと最初から最後までドキドキのハラハラで楽しめました。2巻が非常に楽しみですよー。激おすすめ。

というわけで、以上2011の年間ベスト10でした。

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犬とハサミは使いよう 【8/10】

呼吸の如く読書をし、本が読めなければ生きていけない真性読書中毒の春海和人は、大好きな作家、秋山忍の新刊を喫茶店で読んでいると、強盗にでくわし、黒髪の女性をかばって命を落とすことに。

目が覚めると、犬の姿になっていて、ペットショップのケージにいる自分。そんな自分を買いにきたのは、助けた女性で、しかも作家、秋山忍、その人で・・・なダックスフントミーツハサミガールな物語。

いやーこいつぁ、面白かった!いきなり強盗にさされて、死んだと思ったら、ダックスフントになってしまっても対して動揺しない主人公が、二日程度本が読めないだけで発狂するというぶっとんだ性格がデラ素敵。

そんな春海の心の声をなぜか読めてしまう、秋山忍こと夏野霧姫。黒一色の黒髪ロングの毒舌女と、もうひたぎさん系列のキャラは自分の好みに合いすぎる。

散々ハサミで、春海をいたぶってはいても、心の奥底では自分のかわりに命を落としてしまったことに対する負い目がちらほらみえて、はぁはぁしますな。

ラストのバトル展開は、若干微妙ではありましたが、最終的に獣姦の是非にまで一人ぶつぶつ言い始める夏野さんがとってもイカシマス。最初は、実は体自体は昏睡状態で残ってると思いきや、ガチで死んでしまってる臭いところがシリアス要素を際立たせていてなお良い感じ。

というわけで、なかなかのお勧め。春海に妹がいたり、夏野さんに姉がいたり、本屋のおっちゃんのところに娘がいたりと、今後犬であることを生かしたラッキースケベが連発しそうではありますが、どうでしょうかね。

それにしても二人チームの作家さんとは、驚いたなぁ。

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ベン・トー 7 真・和風ロールキャベツ弁当280円 【8/10】

修学旅行で、槍水が不在の折に、部室に現れたOG、鳥頭みこと。最初はフレンドリーに接してきたものの、どこか彼女の態度がおかしいことに佐藤も気づき始めて・・・

半額弁当に生き様を懸ける狼達の物語、第7巻。

根暗女にネチネチ精神攻撃を受けて、クリーチャーには人間としての尊厳を奪われて、白梅様には理不尽な暴力を受けて・・・と、なんで学園ラノベなのにこんなに惨い仕打ちを受け続けてしまうのか、佐藤くん。

例によって、今回もやっぱり佐藤のサブキャラ男友達連中との回想が楽しすぎてやばい。うーん若さゆえの野郎同士の煩悩が織り成す馬鹿さ加減が本当に最高です。あと、まいどお馴染みのセガトークに、都市伝説扱いされたオヤジエピソードと本筋に全然関係ないところがダントツで面白すぎて困る。

鳥頭さんは、なんともはやめんどくさい娘ですね。なんつーか、こんなありがちな恋の嫉妬で部が崩壊してしまっていたとは。いや、他にも要素があるらしいのですけど。

一方で、今回は、双子姉妹がなんか可愛かったですねー

というわけで、相変わらずの面白さ。アニメ化したときの茶髪さんが早くみたい!

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ゼロの使い魔 〈古深淵の聖地〉 20 【7.5/10】

うおー残すところ、これを含めてあと3巻で、完結ですか。

それにしても、ティファニアのラッシュがすごすぎる。もう・・・空の鐘が響いちゃうエンドでいいんじゃないでしょうか。

そして、あっさりと見つかった聖地。で、やっぱりでてきた核兵器。うーん、ファンタジー世界で、現代の兵器とか登場するとやはり痺れますなー

なんだか危ないフラグをぷんぷんジュリオが匂わせて、ものの見事にサイトが回収してしまっていますが、最後はハッピーエンドというか、空鐘エンドであると、硬く信じて、次巻を待ちたいと思います。

しっかし、エスとエムを使いこなす変態ぽっちゃりの生き様が眩しいね!

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夢見る彼女の奇妙な愛情 【7.5/10】

無口で無表情、ついたあだ名がロボ。そんな女の子を彼女に持つ俺、高良康。たまに「誤作動」と呼ばれる意図不明な行動をしても、ちょっと未来が見えるらしくても、自分は彼女が好きなのだ。そんな、ちょっと変わった能力持ちの男女と、ときどき起こる殺人事件とロケット馬鹿が織り成す物語。

ちょいーと、タイトルに偽りあり?ですかね。真意が読めないロボの行動にとまどいつつも、相手の心に深入りせず、なんとかお付き合いを続けるへたれもとい紳士な康くんの我慢強さが素敵。彼女には紳士的でも友人にはドSな性格もよいですな。

残念なのは、ロボの可愛らしさが、意図不明な行動描写にかなりひっぱられたせいであんまりみれなかったところですね。最終的に、どうしてそういう行動をとりつづけているかっつていうのも早めに察しがつきますし。

一方、もう一人の主人公というかヒロイン緑乃さんがなかなか魅力的でしたね。自分という世界の異物に対する疑問をもちつつ、そんな疑問への回答の呼び水的なものを知らずに語るロケット馬鹿とのボーイミーツでガールな展開が微笑ましくはありました。彼女の神様に対する解釈も浪漫があって良いですね。

というわけで、まずまず?といったところでしょうか。

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人類は衰退しました 6 【7/10】

人類が黄昏時に入って、妖精さんが新人類な世界のほのぼの?ライトノベル。今回は、鳥人間コンテストの話と、再び腐のムーヴメントが巻き起こる話の2本。

そんな感じでアニメ化企画進行中・・・だと?な第六巻。

んー、随分と今回は薄い本ですな。まさか、本編のネタとあわせて薄くしたわけじゃないよね?内容的にも取り立てて面白みのあるものが無かったなぁ。

というわけで、アニメ化は吉報ですが、内容的にはちょいと微妙な巻でした。

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ケモノガリ 3 【8/10】

人を狩殺すことを文化にする権力者達の集い「クラブ」を狩り続けるケモノガリ。今度は、クラブの初期メンバーが多いとの情報から、ドイツの古城に住む標的に挑むが・・・中二病全開、バイオレンスリベンジャーライトノベル第三巻!

やー相変わらず、読みやすく、暴力的で、中二的な痛々しさが気持良いお話でした。今回は、新しい仲間が加わる熱い展開に、新しい宿敵の誕生と敵味方の両面に見所があってかなり良い感じ。

語ることは、多くはないんだけれども、ジェットコースター的な面白さなんで、それでいいのです。相変わらずのオススメでー

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ココロコネクト ミチランダム 【7.5/10】

バレンタインデー直前、二股状態にケリをつけるために、伊織に告白する太一。しかし、伊織の答は、太一の期待するものとは違って・・・

自分の本音がランダムで文研部のメンバーに聞こえるという、ふうせんかずらのいつもの手管で、次第におかしくなり始める伊織。

ってわけで、めんどくさい女、伊織さんが、とてもめんどこうさい女にクラスチェンジ!

やー善意の押し付けとか、他人が求める理想の自分とか、大なり小なり当然あるものなんだから、そう潔癖にならんでも・・・と、思ってしまったり。

とにもかくにも、あれだけ周囲の人間といたずらに摩擦を起こしても、それを修復してくれる太一らの行動力はたいしたもんですなー自分だったら、もう近づかないですね。

結局、若干ワンクッションありつつも、雨降って地固まる展開はいつもの通りで、やはりちょいと慣れを感じてしまっていたのですが、最後の稲葉んが可愛かったので、もういいや!

しかし、ネタ的にもきつくなるだろうし、最後のせりふといい、そろそろ終幕なのかしらん?

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俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる 【8/10】

こんなあざといタイトルに誰が釣られるクマー!と、ものの見事に一本釣りだったんですが、これがどうにも良い意味で裏切られる内容でしたね。

恋に浮かれる恋愛教信者な若人を目の敵にし、なんだか訳ありな過去を匂わせつつも、超絶美少女なため、毎日告られるのがうっとおしいからカモフラージュで付き合ってと、主人公の秘密を盾に恫喝する帰国子女の真涼さん。某蟹娘的なクール系毒舌キャラさが実に私この好みでした。

対するは、見た目も思考もお子様だけども、その純真さがまぶしい幼馴染の千和。主人公に彼女が出来たと知って対抗心を燃やしモテ道にあさっての方向に驀進しながらも、それに気づかないおばか可愛い子。デートの約束を取り付けても、まったく意にかいしない主人公に怒って涙するお約束展開はいいですなー

と、タイトルとは別にまったく修羅場になっていないのですが、軽快で読みやすい会話主体の構成と、割としつこいジョジョネタが個人的には好印象でした。登場人物は少ないながらも、それぞれの過去をバックボーンにしっかりとキャラ立ちしていたのが良い感じでしたね。

というわけで、会話主体なラブコメがお好きならオススメ。次巻もでるようなので、もう一人ぐらいヒロインが参戦しても良い気がします。

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狼と香辛料 XVI 太陽の金貨 下 【7.5/10】

店を買って、レスコで生きていこうと思った矢先に、ホロとロレンスの目の前に現れたのは、デバウ商会の会計人ヒルデ。彼は、商会が内部分裂し、北の地に戦争が起こるのを未然に防ぐため、最後の頼みの綱としてロレンスに助力を請うが・・・

前回の幸せムードが一転して、暗転。全てを失いかけても、たった一言で傭兵団を、自分のため目的のために死地に追い込む手際に、自分との格の違いを感じるロレンス。ホロとも別行動で、どうにも役に立てない自分の無力さを感じていましたが、最後の美味しいとこどりのための伏線に過ぎませんでしたな。

今回の物語の落としどころは、なんだか力技臭いものがありましたが、そういったことよりも、ホロとロレンスが再会したあたりのやり取りをみると、こんなに熱々な関係になってしまっていたのだなぁと、ちょっと感無量の感がありましたね。

しかし、結末としては、本編できっちり二人の落ち着きどころを描写して欲しかったところなのですが、それは、後日でる短編でやってくれるのかしらん。

個人的には、蛇足とは思わないので、なんとかやってほしいところですね。

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