四畳半王国見聞録 【7/10】
むーいつも通りの阿呆な大学生のお話かと思いきや、普段とは毛色の違かった森見登美彦最新刊。
妄想的数学の果てに、彼女の存在を証明しようとする阿呆大学生やら、自らの四畳半に立てこもり王国を建国する阿呆、と一人の阿呆にスポットを当てず、オムニバス形式で次々と阿呆な男子大学生をとりあげているのですが、これがちょっと幻想小説の様相を呈しており、誰の視点から語られているのかも、よくわからないこともり、ありていにいえば、これまでの駄目大学生の面白さを期待する私からはちょいと微妙な新刊でありました。
四畳半神話大系やら走れメロスのキャラクターなど、他作品の登場人物がちょいちょいと登場する仕様は、嬉しいものもありましたが、如何せん、メインストーリーが難解すぎるのがあかんかった。
というか、本当に能力者でちょっとびっくりしましたよ。モザイクを取り除けるとか、なんて地味で凄い能力なんだろう・・・
最後の独白展開は、阿呆さが痛々しいユーモラスさを醸し出すいつもと違って、本当に痛々しさがあったのは、今後の作品にも現れてくるのかしらん。
というわけで、今回はちょいと微妙でしたかねー
まだ未読の単行本が2冊たまってるのでそっちも早く読みたいところ。
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